HipHopは人生の教訓

HipHopという素晴らしき教材の広報活動および自分のこと少し語るブログです。

祈り/Welcome Back / OMSB

 

こんにちは。

 

先日は久々のブログを投稿しました。

 

HipHopという音楽ジャンル、そのアーティストから学べる人生教訓について、少しでも多くの人に知っていただきたく、このブログを始めましたが、先日をブログを書いてみて改めて思ったことは、曲の良さを書くことは勿論ですが、その曲を聴いて、自分の感じたこと、現在の自分の心境を綴ることで、自分の内心がアウトプットされ、そして、可視化でき、心の整理ができるということにも気が付きました。

 

そんなこともあり、今日も自身の心境の整理も兼ねてブログを書きたくなり、投稿に至ります。

 

本日紹介する曲は、

「祈り/Welcome Back」/ OMSB

です。

「ALONE」/ OMSB(2022年)

昨年の5月に発売された、OMSB氏のフルアルバム「ALONE」収録の1曲目が「祈り/Welcome Back」となります。

約7年ぶりのフルアルバムということで、昨年春の発売時はかなりテンションが上がってしまいました。

今回紹介する曲以外にも、他にも「Nowhere」や「波の歌」、「大衆」など良曲尽くしの神アルバムですが、個人的には1曲目の「祈り/Welcome Back」が1番心に刺さったので、今回紹介させていただくことにしました。

 

OMSB氏自身、前回の「Think Good」(2015年) 以降、結婚や、子供ができるなど様々な環境の変化があったようですが、そのような変化があってか、非常に優しい印象を受ける曲が多いアルバムに感じました。

ただ、この1曲目には、以前紹介した、上記過去アルバムの収録曲でもある「Think Good」と同様の勢いや強さも感じられます。

 

そんな曲の私の好きなOMSB氏のバースがこちらです。

 

「体が覚えて心が離れる 新手のスキルを模索しすぎてどこに行っちまったのかも全然分からねえ 別に良かったんだ 俺のままで」

 

「後ろに居たいのに強い承認欲求 裏表 半か丁 コイントス どっちかにふりきるっきゃねぇってことだな 喉から手が出るほどの成功 どうせ迷路 俺のペースで歩いていこう」

 

すごく刺さるバースです。

 

初めてこの曲を聴いた時、自分の状況、心境に当てはめて、心をぐっと掴まれた感覚を覚えています。

アルバム発売当時の私は、まだまだ、”多忙がかっこいい”、”仕事をしない者は恥ずかしき者”、”この界隈で有名になってやろう”といった考えが抜けきれておらず、今よりも仕事に重きを置いた生活をしていました。

そのおかげで、自分の時間や家族との時間はほとんどなく、心の余裕もなく、今振り返ると、毎日強張った顔か、能面のような顔をしていたと思います。

最近自分の顔を鏡で見ると、随分やわらかい表情になったなと感じますが、おそらく逆で、これまでが固い表情になっていたんだと思います。

近年はインターネットの普及などから社会や周囲の環境の変化するスピードは恐ろしいほど速く、成長意欲のある企業や会社に勤めていると、”もっともっと”、”早く早く”というのが常態化しているように感じますし、それが一般化されてきている傾向もあるように感じます。

ただ、その流れは、あくまで社会の流れであり、本来そこに乗らなくても、自分のペースで生きていけるはずです。むしろ、その流れに乗り過ぎたせいで、我を見失い、行きつく先は精神疾患、あげくは自殺を図るなど、たった1度の人生を見誤ることもあるのではないかと思います。

まさしく私自身も、以前のように自分の感情に蓋をして、身を粉にしていたら、そのような人生になっていたかもしれません。

 

OMSB氏は、何もそこまでのことを言いたいわけではないかと思いますが、OMSB氏自身の葛藤(おそらく現行HipHopのメインストリームとご自身の思うHipHopの違いや、ご家庭があるため、商業的な面を考慮したくなくても頭に浮かぶなど)を経て、本来の自己を受け入れるに至ったという経過が詰まった曲となっているのではないかと考察します。

OMSB氏は「ALONE」発売当時のインタビュー(【インタビュー】OMSB 『ALONE』 | 自分の考えることは完全に自分一人のもの - FNMNL (フェノメナル))で、このようなコメントを残していました。(以下引用)

”例えばメインストリームみたいなヒップホップとか、アンダーグラウンドのヒップホップ、どちらにも居られてない気がして、それが美味しいと思ったりもしたんだけど、「俺はどこ行っても孤立してる気がする」っていう気持ちは昔から漠然とあって、「そのことについてならいっぱい歌えるかもな」って思ったところから広げてみた感じですね。一人じゃなくても寂しいし、人といる時のほうが疎外感をむしろ感じたりするし。でも、それを楽しめてる時もあるし。」”

 

この記事を読んだ時、これこそ本当の自己肯定感だと思いました。

ありのままの自分を受容した時に、初めてその先が見える。

無いものねだりではなく、足るを知り、その時の自分そのものを武器にしていく。

これがオリジナリティだと思います。

極めつけが、このコメントです。

”誰かといても、自分の考えることは完全に自分一人のものだなって思って。”

 

めちゃくちゃかっこいいです。まさしくそうです。

このコメントに、巷の自己啓発本を読むより、何倍もの価値を感じます。

 

「ALONE」は孤独や孤立を意味する言葉ですが、本日紹介した「祈り/Welcome Back」やインタビュー記事を読むと、言葉が意味する寂しい印象より、むしろ強さを感じるのではないでしょうか。

 

OMSB氏のこの生き様や思考を教訓に、私も、より自分らしく、自分とい存在を確立し、地位や権威にこだわらず、したたかに強く生きていきたいと思いました。

 

今回紹介した「祈り/Welcome Back」、そして、アルバム「ALONE」を聴いたことがない方には是非聴いていただきたいと思います。

特に逆境に立ち向かっている方や、本来の自分を取り戻したいと考えている状況の方には、マストな曲、アルバムになっています。

 

本日はこれくらいで終わりにしたいと思います。

また、不定期でブログ投稿していきます。

 

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