一所懸命 / 漢 - HipHopは人生の教訓

本日紹介する曲は、

「一所懸命」/ 漢

漢を知る人は多いのではないか？

新宿を拠点に活動するクルー、MSCのリーダーであり、"9SARI GROUP"の代表。

B BOY PARKのフリースタイルバトルで知名度を上げ、近年ではフリースタイルダンジョンのモンスターとしても活躍。

最近では、大麻取締法違反の疑いで逮捕され話題になっていた。

ざっと説明すると(ざっと過ぎて申し訳ないくらい)こんな経歴だが、細かく挙げれば漢の功績はこれだけには留まらない。

私自身もまだまだ勉強不足なところがあるので語り尽くすには至っていないということもあるが…。

漢を初めて聴いたのは確か13年前頃。友人に

「一所懸命」が収録された2005年発売の1stアルバム"導〜みちしるべ〜"をすすめられたことがきっかけだった。

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最初の印象は、明るい曲が全然ない暗い感じという印象を受けた。

(当時はいわゆるノリが良い的な曲が好きだった)

ただ、リリックをよく聴いてるうちに、言ってることがヤバイ… 本当にこんな生活をしているのか…? こんなこと曲で言っちゃっていいのか…？と思いながら、いつの間にかスリリングなリリックに引き込まれてしまっていた。

自分の生活上では考えられない出来事や視点。

まるでUSのHipHopの和訳を初めて見た時と同じレベル、いや、それ以上の衝撃。

今ではハスリング的なもの、ドラッギーな内容は日本のHipHopにおいても珍しくなくなったが、当時は珍しかったと思うし、非常に衝撃が強かった。

そこからMS CRU(現MSC)を掘り下げ、「幻影」などの楽曲に辿り着いた時も、同様の衝撃を受けた。

そんな漢の曲で紹介したいのが、1stアルバム

"導〜みちしるべ〜"のアウトロ前の最後を飾る曲、「一所懸命」だ。

漢を知った当時はあまりピンと来なかったが、33歳の今、かなり胸にひびく内容になっている。

私としては、「現実を直視し、思うままに自分自身をつき動かせ」というメッセージに聴こえる。ホリエモンで言うところの"多動力"をだいぶ早い段階で、曲として世に提示していたと思う。

特に好きなラインがこれ。

「金がねえのも　金が欲しいのも　みんな全部一緒手に入れたいもの全てやったモン勝ち先手必勝舐められたらそこで終わり何があっても挫けない俺の鼻糞よりも価値のない人間ばかりが勘違い」

あとはHookの、

「成功の裏にある溜息の数試してみなきゃわからない自分の力ワンチャンスモノにできる実力と行動できる判断力俺の何倍努力しても追いつかねえDISTANCE」

ここら辺はハスリングライフじゃなくとも、サラリーマンライフな私みたいな人間にもガツンとくるラインだろう。

世のサラリーマンライフを送る男達へ、

これは本当の"漢"になるための漢からの贈り物だ。

必聴。

"導〜みちしるべ〜"

(Apple Music)